明るくても分からない色

[物理:波動:光]

演示実験

特長
簡単なもので実験でき、また身近な体験からも実感できる現象である。

用具
ナトリウムランプ、蛍光灯、カラー写真

方法
  1. 教室の中を暗くして、ナトリウムランプの光だけでカラー写真を見る。→色が全く判別できない。
  2. 次に蛍光灯だけで照らすと、鮮やかな色が見える。


原理
 これはナトリウムランプのスペクトルが、波長の接近した2本のD線(5890A、5896A)のみを放射しているからである。

メモ
  • 高速道路の長いトンネルの中で、黄色のナトリウムランプの元で、赤い車を見ても灰色に見えることも同じ現象である。しかし、ナンバープレートを照らしている電球は連続スペクトルを放射しているから、その光があたっているわずかな部分だけは赤い車体の色が分かる。人の色も、ナトリウムランプの下では灰色に見え、赤みを帯びてない。ところが、バスの中に乗っている人は、車内照明で照らされているので普通に見える。