[物理:エネルギー:エネルギー保存則]
科学史
話題 | 図は最古の永久機関の一つで、車輪の縁に、先端におもりをつけた棒が自由に動けるように取り付けられている。車輪がどの位置にあっても、その右側に来るおもりは左側に来るおもりより常に車輪より中心は遠くにある。したがって、常に右回りの回転力が生じ、車輪は永久に回転し続けるはずである。 しかし実際にはこの輪は回転しなかった。車輪の右側のおもりは中心より遠くにあるが、おもりの数が右側より左側の方が多く、結局はつりあってしまうのである。 1714年、ドイツでオルフィレウス博士は「自動輪」という永久機関を作った。ポーランド王や、ヘッセ・カッセル伯爵といった後援者を得、ロシア皇帝ピョートル1世も機械を高価(約10万ルーブル)で購入しようとした(残念ながらその直前に皇帝は突然死した)。博士は自分の機械を展示することで得た収入で裕福に暮らしたが、けんかをした妻たちに暴露されたところによると、中に人間が入って引っ張っていたということであり、信用を一度に失ってしまった。 |
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