酢酸を燃やす

化学:有機化合物:有機化合物の特徴

演示実験

目的
「有機化合物は燃える」という前提をおいて、一見燃えそうに見えない酢酸を燃やして見せ、生徒の有機化合物観づくりの一助とする。

用具
酢酸  試験管  試験管ばさみ  ガスバーナー

方法
  1. 試験管に3mlの酢酸をとって加熱する。

  2. 酢酸蒸気が試験管口からあふれたら、それに点火すると燃える。
メモ
  • 大型スプーンに酢酸をとって加熱して燃やしてもよい。

  • 酢酸が沸騰し、生じた蒸気が管口に達したところで点火する。

  • 酢酸の蒸気は空気より重いので、青い炎が垂れ下がるようにして燃える。

  • 酢酸はエタノールから見れば二段階酸化されている。いわばアルコールが半ば燃えた、燃えかすのような化合物である。エタノールの燃焼の様子と対比させるとよい。

  • 同様の実験はグリセリンでもできる。

  • グリセリンはメタノールの三重連のような化合物である。OH基を3つ持ち、そのために非常に粘性が大きく水に溶けやすい。このことから、燃えにくく、また燃えたとすると赤い炎を出すような感じがするが、燃やすとエタノールとよく似た燃え方をする。

参考文献:「たのしくわかる化学実験事典」  東京書籍